Strataの使い方とインストール|VRAM 16GBのGeForceでアプリとTerminalのどちらで始めるか

Strataの使い方とインストールアプリとTerminalの入れ方(模式図) Strata

この記事の要点

画面でチャットするならデスクトップアプリ、Claude Code などのツールにつなぐ・起動の指定を選ぶなら Terminal から始める。両方入れてもよく、公式の説明では Terminal はアプリが入れたモデルも使う。

Terminal は PowerShell に貼る一行で入り、strata launch を打つと画面でモデルを選んで起動する。--plan を付けると、コマンドだけで起動したときに Strata 0.2.10 が選ぶ設定を先に見られる。メインメモリ 96GB の測定機では、文脈長を既定の半分にしても、測った入力では答えを書く速さの差は小さかった。

ほかの PC から使うなら、待ち受けを広げて API キーを付ける。strata connect claude-code --write は、自分が開くすべてのプロジェクトで読まれる設定に書き込むので、先に中身を見る。Terminal の更新は strata update、困ったら strata --version・strata doctor・strata launch --status の出力から見る。

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アプリとTerminalのどちらで始めるか

画面でチャットしたいならデスクトップアプリ、Claude Code などのコード用のツールにつなぐ・起動の指定を自分で選ぶなら Terminal から始める。公式の INSTALL.md (2026年11月5日取得) も入り口をこの2つに分けていて、画面のあるチャットにはリリースのページのインストーラーで入れるデスクトップアプリを、コマンドやコード用のツールで使うには Terminal (Strata をコマンドで使う側。1行のインストールのあと strata launch で起動する) を挙げている。

Strata は、Qwen3.8-Flash-Next や DeepSeek V4.1-Flash などの大きなモデルを自分の PC で動かすソフトだ。公式の README は、無料のオープンソースでアカウントは要らないと書き、デスクトップで使うことも、コード用のツールから使うこともできるとしている。ライセンスは MIT で、モデルと一部の部品には別のライセンスがある。README には日本語のページもある (README は2026年11月5日に取得)。

アプリと Terminal の違いは、使い方と入れ方、モデルの選び方に出る。

項目 デスクトップアプリ Terminal
向いている使い方 画面のあるチャット (ファイルとプレビューも同じ窓) strata launch で起動し、Claude Code などのコード用のツールにつなぐ
入れ方 (Windows) リリースのページのセットアップの .exe を実行 PowerShell に1行 (install.ps1) を貼る
管理者の権限 要らない (ユーザーごとに入る) 要らない
エンジン 最初の起動でカードに合うものをダウンロード 最初の strata launch でカードに合うものをダウンロード
モデルの選び方 アプリの一覧から選ぶ strata launch の画面か、--family・--model・--model-path の指定

注: 公式の docs/INSTALL.md と README (2026年11月5日取得) の説明を並べた表で、測定機での実測ではない。

アプリも Terminal も、リリースで配られる同じエンジン (GPU とやり取りする部分) を使う。公式の INSTALL.md と TERMINAL_LAUNCH.md によると、Terminal はアプリが入れたモデルも見つけて使い、足りない部品だけを取りにいく。そのため、両方入れてもよい。通常の導入にソースコードの取得や起動用の .bat ファイルは要らない。

アプリを選ぶ場合は「入れる前に確かめること」と「デスクトップアプリで入れる」を読めば入れられる。このあとの「モデルを切り替える」と「うまく動かないとき」は Terminal のコマンドを使う手順で、アプリの画面での操作を説明するものではない。

この記事の実測はすべて Terminal で行い、測定機ではデスクトップアプリを操作していない。アプリについては公式の説明で書いている。

入れる前に確かめること

公式の INSTALL.md (2026年11月5日取得) によると、Windows 10/11 か Linux (x86-64) に NVIDIA の RTX の GPU があれば、アプリでも Terminal でも使え、カードに合うエンジンは Strata が取ってくる。ただしモデルごとに条件があり、MODELS.md (2026年11月5日取得) は DeepSeek V4.1-Flash が動く NVIDIA のカードを RTX 30・40・50 系の VRAM 12GB 以上としている。CUDA 13 のエンジンには NVIDIA のドライバ 580 以降が要り、古い NVIDIA のカードは CUDA 12 のエンジンを使う。Strata が取ってくるエンジンはグラフィックのドライバを入れ替えないので、ドライバは自分で用意しておく。AMD・Intel のカードと Mac には別の案内があり、この記事では扱わない。

メインメモリ (RAM) とディスクの必要量について、公式はモデル・量子化 (モデルのファイルを小さくする方式)・文脈長 (一度に扱える文章の長さ)・使う機能で変わると書き、ダウンロードの大きさと使うメモリの量は同じではないと注意している。どのモデルが入るかは MODELS.md の Pick by memory を見るよう案内し、ファイルは SSD に置き、補助のファイルとモデルの準備のぶんの空きを残すよう書く。Terminal の --plan は、何が足りないかを表示する。

Qwen3.8-Flash-Next について、公式の MODELS.md の Will it fit? (2026年11月5日取得) は、1つ目のファイルのエキスパート (モデルの中で、1語ごとに一部だけが使われる部品) をメインメモリに読み込むので、メインメモリが「エキスパートの大きさ + 約10GB」以上あれば収まると書く。量子化ごとのエキスパートの大きさは、IQ3_S が 50GB、Q2_0 が 34GB、IQ2_XS が 35.5GB だ。公式によると、メインメモリ 64GB ならどのサイズも収まり (IQ3_S はほかのプログラムをあまり開かない場合)、48GB なら Q2_0 と IQ2_XS が収まる。グラフィックのカードが大きいと速くなるが、要るメインメモリは減らない (公式は low-RAM モードという例外を挙げ、strata launch にはそのための指定が無いと書く。この記事では扱わない)。この記事の実測はメインメモリ 96GB の測定機だけで、64GB と 48GB の PC は測っていない。

ディスクの空きは、メインメモリとは別に見ておく数字だ。測定機の Qwen3.8-Flash-Next の IQ3_S は、C ドライブの IQ3_S のフォルダにある2つのファイルで計 83,617,662,688 バイト (77.88GiB) あり (2026年11月5日)、strata launch --plan は 84 GB と表示した。GB は10進、GiB は2進の単位で、1GiB は 1,073,741,824 バイトにあたる。ファイルの大きさとは別に、公式の MODELS.md の Pick by memory の表は、IQ3_S のモデルの重みが使うメインメモリと VRAM の合計を 54.8GB と見積もり、OS やほかのアプリのためのメモリは別に残すよう書いている。

どのモデルとサイズにするか迷う場合は、Strata が選ぶ既定のままで始めてよい。メインメモリと VRAM の量からどのモデルを選ぶかは、Strataで動かせるモデルと必要なメモリ|VRAM 12GB・16GBのGPUでどれを選ぶかで詳しく比べた。

デスクトップアプリで入れる

この節は公式の INSTALL.md と SAFETY.md (2026年11月5日取得) の説明で、測定機ではデスクトップアプリを操作していない。

  1. リリースのページ (latest release) を開き、システムに合うインストーラーを1つ取る。グラフィックのカードごとではなく、システムごとに1つだ。
  2. Windows ではセットアップの .exe を実行する。ユーザーごとに入り、管理者の権限は要らない。公式の SAFETY.md によると、Windows のインストーラーはまだコードの署名がされていないので、実行すると Windows が「Windows によって PC が保護されました」と表示する。ファイルが公式のリリースのページから取ったものかを確かめてから進める。Microsoft の説明では、この表示はファイルの評判で決まり、ダウンロードの実績が積み上がると出なくなることもある。会社の PC では、設定で先へ進めないこともある。測定機ではインストーラーを実行していないので、この表示そのものは確かめていない。
  3. Windows と Linux のインストーラーにはエンジンが入っておらず、最初の起動でアプリがカードに合うエンジンを、大きさと Download のボタンつきで示す。
  4. モデルと置き場所を選んでダウンロードし、チャットする。公式の SAFETY.md によると、アプリのチャットは、ファイルを読む・編集する・コマンドを実行する・Web を調べることのできるエージェントを通る。モード (Mode のメニュー) の既定は Manual で、ファイルの書き込みや編集と、見るだけではないコマンドの前に承認を求めるが、ファイルの読み取りは聞かずに行う。モードを Bypass にすると何も聞かずに動く。Manual でも、エージェントが動ける範囲はチャットのフォルダの中に限られない。承認した操作は、自分のユーザーアカウントで触れるものすべてに及ぶ。Web の検索とページを開く操作は、チャットごとに最初の1回だけ承認を求める。検索の言葉やページの住所はモデルが決める。そのため、会話の中の言葉が外のサービスへ送られることがある。

公式は、最初の起動は大きなモデルのファイルの確認と準備に時間がかかることがあり、決まった時間は無いと書く。アプリを閉じると、アプリが動かしているエンジンも止まる。

2026年11月3日 (日本時間。UTC では11月2日) に公開されたリリース 0.2.10 の Windows 向けのインストーラーは Strata-0.2.10-windows-x64-setup.exe (112,856,527 バイト、約113MB) だった (2026年11月5日にリリースの資産一覧で確認)。一方、公式の README と INSTALL.md には、2026年11月5日の時点でまだ 0.2.9 のファイル名 (Strata-0.2.9-windows-x64-setup.exe) が載っている。リリースのページに並ぶ strata-engine-… と strata-control-… はインストーラーではなく部品で、インストーラーは新しく入れるときも更新するときも同じファイルだ。エンジンの strata.exe と、画像を読む部品の strata-vision.exe の署名については「うまく動かないとき」の Smart App Control の項で扱う。

Terminalで入れる

Terminal は、PowerShell に公式の1行を貼れば入る。公式の README と INSTALL.md (2026年11月5日取得) は、Windows では入れたあとに新しい PowerShell の窓を開くよう書いていて、そこで strata launch を打つ。

irm https://github.com/Niko1221/Strata/releases/latest/download/install.ps1 | iex

この1行は、irm (PowerShell の Invoke-RestMethod) で install.ps1 を取ってきて、| でその中身を iex (Invoke-Expression) に渡して実行する。install.ps1 は冒頭のコメントに自分の手順を書いている。v0.2.10 のリリースの install.ps1 (12,124 バイト、sha256 は 322ad52b… で、リリースの SHA256SUMS.txt と一致) を2026年11月5日に実行前に読むと、コメントは5つの手順を挙げ、最初の1つはこの PC の種類を調べるだけで、そのあとの4つが次の順だった。

  1. Terminal のアーカイブをダウンロードし、チェックサムを確かめる。
  2. %LOCALAPPDATA%\Strata\terminal\<バージョン> へ展開する。管理者の権限は要らない。
  3. 展開した Terminal で strata update --check を実行し、リリースの署名つきの更新情報を確かめる。失敗したら入れたものを消して止まる。
  4. %LOCALAPPDATA%\Strata\terminal\current\bin をユーザーの PATH に追加する。

パイプで渡したインストーラーをどこまで信用するかは、公式の SECURITY.md (2026年11月5日取得) に説明がある。チェックサムはアーカイブと同じリリースから届く。更新情報の署名を確かめる公開鍵も、そのアーカイブに入っている。そのため、最初の導入では HTTPS と GitHub のリリースそのものを信用することになる。壊れたダウンロードや署名の無い更新情報は見つけられるが、リリースが差し替えられた場合は防げない。気になるなら、スクリプトをファイルに保存して読んでから実行する。

install.ps1 の任意の環境変数のうち、次の2つで入れる場所と PATH の扱いを変えられる。

指定 意味
STRATA_DATA_DIR Terminal を展開する場所 (指定したフォルダの中の terminal\<バージョン>)。既定は %LOCALAPPDATA%\Strata。エンジンや launch の設定はこの指定では移らず、測定機でも %LOCALAPPDATA%\Strata に入った
STRATA_NO_PATH='1' ユーザーの PATH を変えない。入れ終わりに strata.cmd の場所が表示される
$env:STRATA_DATA_DIR='C:\Strata'; irm https://github.com/Niko1221/Strata/releases/latest/download/install.ps1 | iex

install.ps1 のコメントとエラーの文は、環境変数を PowerShell の $env: の形 ($env:STRATA_DATA_DIR='C:\Strata'、$env:STRATA_NO_PATH='1') で書いている。同じ PowerShell の窓で先に設定してから1行を貼るので、渡し方の例のように ; でつないで1度に打てる。パスが長すぎると言われたときは、install.ps1 自身が STRATA_DATA_DIR を C:\Strata のような短いフォルダにしてやり直すよう表示する。

測定機では、測定のため STRATA_DATA_DIR で別のフォルダに入れ、STRATA_NO_PATH='1' で PATH を変えずに install.ps1 を実行した (2026年11月5日)。表示は「Terminal 0.1.56 (70 MB)」のダウンロード (この 0.1.56 は Terminal の中身の Control の番号で、リリースの番号 0.2.10 は strata --version の先頭に出る) から「Checksum ok.」「Signature ok.」と進み、最後に「Installed. Run: strata launch」と出た。展開した Terminal のフォルダは 229,420,122 バイト (218.8MiB) だった。PATH を変える既定の入れ方なら、入ったバージョンは新しい PowerShell の窓で確かめられる。

strata --version

測定機では「strata 0.2.10 (build 0.1.56; python 3.12.15 …)」と表示した。Terminal は Python を同梱している。先頭の 0.2.10 は Terminal のリリースの番号で、測定機の Terminal の部品 (Control) とエンジンは 0.1.56 だった。公式の 0.2.10 のリリースノートも、アプリと Terminal が 0.2.10、Control とすべてのエンジンが 0.1.56 と書いている。測定機にデスクトップアプリが入っているか、入っているならどのバージョンかは確かめていない。

最初の起動とstrata launchが選ぶ設定

指定なしで打つと画面で順に選ぶ

指定なしで strata launch を打つと、画面で順にモデルなどを選んでいき、選んだモデルが手元に無ければそこでダウンロードする (IQ3_S は約84GB)。

strata launch

公式の TERMINAL_LAUNCH.md (2026年11月5日取得) によると、画面の順番は、保存した設定 (プリセット) か最初からか → モデル → 置き場所 → 文脈長 (8K〜512K) → 画像を読むか → 同時に答える数 → チューニング (quick・thorough・skip) → 詳細 → 誰がつなげるか (この PC だけ・LAN・Cloudflare・Tailscale) とポートと API キー → 設定の保存と起動、となる。文脈長を 256K より大きくすると、Strata はモデルが学んだ長さを超えるとして、実験的な rope scaling を足す。このとき、答えの信頼性が下がることがあるという警告も出す (0.2.10 のコード。DeepSeek V4.1-Flash は別の扱い)。モデルの画面にはダウンロードの大きさと、この PC に入るかどうかの目安が出るが、目安は警告だけで起動を止めはしない。画面ではチューニングの quick を最初に勧めるが、コマンドだけで起動するときは --tune を付けない限りチューニングを飛ばす。画像を読む部品 (約0.9GB) は、VRAM が 24GB 未満のカードでは CPU で動く。

--planで起動の中身を先に見る

自分で用意したモデルのフォルダを使うなら、--model-path で指定する。--plan を付けると、何も変えずに、起動したら何が起きるかを表示して終わる。測定機では IQ3_S のフォルダを指して確かめた。

$qwen = "IQ3_S のフォルダのパス"
strata launch --model-path $qwen --model iq3_s --plan

モデルの場所は strata models list で確かめられる。1行目の引用符の中を、自分の IQ3_S のフォルダのパスに書き換えてから、PowerShell で実行する。このあとのコマンドに出てくる $qwen は、同じ PowerShell の窓で続けて打つと、このフォルダを指す。

このコマンドの指定と、この記事でこのあと使う指定がそれぞれ何を変えるかを、公式の TERMINAL_LAUNCH.md の Flags の表 (2026年11月5日取得) で確かめると、次のとおり。

指定 意味
--model-path $qwen 手元のモデルのファイル (フォルダか .gguf) を使う。Strata が知っているモデルで、ファイルがそろっている必要がある
--family と --model (例: --model iq3_s) モデルの系統とサイズ
--context (例: --context 64k) 文脈長。32k・64k・128k・256k のような大きさか、トークン数で指定する
--vision 画像を読むかと、どこで読むか (off・on・gpu・cpu)
--gpu-roles (例: --gpu-roles 1=main) カードごとの役割。「カードの番号=役割」を並べ、役割は main・helper・off
--access と --port 誰がつなげるかと、そのポート
--no-tui 画面を出さずに起動し、住所を表示して戻る
--yes 質問しない。動いているモデルを起動し直すことはしない
--restart 別の設定で動いているモデルや、同じポートを使っている Strata の起動を止めてから起動する (Strata 以外のプログラムが使っているポートはエラーになる)
--plan 何が起きるかを表示して終わる
--status・--stop・--show-key 動いている起動の状態・停止・キーの表示

--gpu-roles の役割は、公式の MULTI_GPU.md (2026年11月5日取得) が説明している。main は分担の最後の段 (出力・下書き・その確かめ) を受け持つカードでちょうど1枚、helper は層の一部とエキスパートのキャッシュを持つカード、名前を挙げないカードは off で Strata は触らない。測定機では 0 が RTX 5080、1 が RTX 5060 Ti なので、--gpu-roles 1=main は RTX 5060 Ti だけで動かす指定になる。カードの番号は、測定機の nvidia-smi の並びと、起動ごとの VRAM の使われ方で確かめた。

測定機 (2026年11月5日、Strata 0.2.10 (build 0.1.56)、RTX 5080) で --plan が表示した中身は、文脈長 128K (起動後の strata connect の表示では 131,072 トークン)、画像は on (CPU で読む)、同時に答える数はカードに合わせる、チューニングは skip、待ち受けはこの PC だけ・ポート 8080 だった。ダウンロードするのはエンジンと DFlash2 の下書き (先の語を推測して答えを速くする仕組み) で、モデルは手元のファイルを使う。KV (会話の記憶) の形式は既定の int8 だった。実際に起動すると、DFlash2 は1度に1つの要求にしか答えないので、同時に答える数を1にしたと表示した。

これは Qwen3.8-Flash-Next の IQ3_S を --model-path で指したときの、コマンドだけの起動 (--plan、--yes --no-tui) の既定だ。モデルが違えば既定も違い、公式は DeepSeek V4.1-Flash の文脈を 8192 トークンとし (TERMINAL_LAUNCH.md)、0.2.10 のリリースノートは DFlash2 を Qwen3.8 の既定の下書きとしている (DeepSeek などでは別の仕組み)。

最初の起動にかかった時間

測定機では、Terminal を入れた直後に、先ほどと同じモデルを指定してコマンドだけで起動した。

strata launch --model-path $qwen --model iq3_s --yes --no-tui

エンジンのダウンロードから応答できる状態になるまで、どこに時間を使ったかを経過で追える。

経過 Strata がしていたこと
5〜7秒 エンジンが無いことを確かめ、署名つきの更新情報を読む
7〜17秒 エンジン 0.1.56 (628 MB) をダウンロード
17〜44秒 展開、署名と全ファイルの確認、試しの起動、切り替え
45〜52秒 手元のモデルのファイルを確かめて準備する
56〜95秒 エンジンを起動してモデルを読み込み、応答できる状態になる

注: 測定機 (RTX 5080、Strata 0.2.10 (build 0.1.56)、2026年11月5日) の1回だけの記録。この95秒は、モデルのファイルが手元にあり、DFlash2 の下書きとモデルの準備は前に入れた Strata のものを使い回せて、Strata が前に選んだカード (1枚目) も覚えていた、という状態の値だ。初めての PC では、ここにモデルのダウンロード (IQ3_S は約84GB) と DFlash2 の下書き (公式の TERMINAL_LAUNCH.md は一度だけ 1.2GB を取ると書く) が加わる。初めての PC でかかる時間は測っていない。

起動できたかは、別の PowerShell の窓からでも確かめられる。

strata launch --status

エンジンとモデルの準備が済んだあとの起動し直し (動いているモデルを止めるところから応答できるまで) は、測定機で速さの表に使った起動のうち、起動し直した11回 (IQ3_S、RTX 5080 と RTX 5060 Ti) で59〜120秒、11回中10回が59〜76秒だった。120秒の回の理由は調べていない。設定に迷う場合は、Strata が選ぶ既定のまま始めてよい。

速さを確かめる

自分の PC での速さは、動いているサーバーに strata monitor をつないで見られる。--url は見に行くサーバーの住所で、既定の起動ならこの値になる。キーを付けて起動したときのつなぎ方は、APIキーの節で触れる。

strata monitor --url http://127.0.0.1:8080

公式の TERMINAL_QUICKSTART.md (2026年11月5日取得) によると、最初の画面に動作の状態・プロンプトと答えの速さ・GPU・要求などがまとまり、q で抜けてもサーバーは動き続ける。この記事の速さは monitor ではなく、測定用のスクリプトで測った。

測定機では、既定の起動 (文脈長 128K) と文脈長だけ 64K に変えた起動を、同じカードで交互に3回ずつ測った。条件は、2026年11月5日、Strata 0.2.10、Qwen3.8-Flash-Next の IQ3_S、各カード1枚、生成の上限 256 トークン・思考オフで、ほかの処理も並行して動いていて、ベンチ直前に測った PC 全体の CPU の使用率は16〜43%だった。入力の中身・答えの長さ・ほかの処理の負荷は固定していないので、既定と文脈長を短くした起動を比べた結果も、測った日の環境での参考だ。32K トークンまでの入力で、答えを書く速さは、RTX 5080 では 64K が3つの入力とも 6〜9% 速く、約1K では3起動の幅も重ならなかった (既定 66.5〜69.9、64K 70.7〜80.7 tok/s)。RTX 5060 Ti では向きが逆で、約4K と約32K は既定が 7〜10% 速く、約1K は 64K が 8% 速かった。差はどの欄も1割ほどまでで、RTX 5080 の約1K 以外の欄は3起動の幅が重なる。プロンプトの読み込み (送った文章を読む速さ) は、RTX 5080 で 64K が 3〜7% 速く、RTX 5060 Ti ではほぼ同じだった。最初の文字までの時間は、同じカードならほぼ同じだった。32K より長い入力での差は測っていない。

答えを書く速さ

カードと起動時の文脈長ごとに、答えを書く速さの中央値と、3起動の幅がどこまで重なるかを見る。

カード 起動時の文脈長 入力 約1K 入力 約4K 入力 約32K
RTX 5080 既定 (128K) 69.4 tok/s [66.5-69.9] 86.1 tok/s [71.8-99.4] 103.2 tok/s [95.2-111.1]
RTX 5080 64K 75.9 tok/s [70.7-80.7] 93.3 tok/s [90.8-93.6] 108.9 tok/s [97.4-120.9]
RTX 5060 Ti 既定 (128K) 40.4 tok/s [39.0-56.3] 48.7 tok/s [48.5-52.9] 59.5 tok/s [51.7-69.5]
RTX 5060 Ti 64K 43.8 tok/s [37.3-52.0] 45.7 tok/s [44.7-56.4] 53.9 tok/s [46.7-66.9]

注: エンジンのログの tok/s。各起動の3回の中央値をとり、3起動の中央値 [最小-最大] を載せた。どちらの起動も DFlash2 の下書きあり・チューニングなし (コマンドだけの起動の既定)。入力のトークン数の幅などの条件は「この記事の測り方と、測っていないこと」に書いた。

答えを書く速さの表では、同じカードの中の文脈長による違いより、3起動の幅のほうが広い欄が多い。文脈長を 64K に下げるかどうかで速さが大きく変わる結果ではなかった。

プロンプトの読み込みと最初の文字までの時間

長い入力を渡したときに、読み終えて書き始めるまでの待ち時間がカードでどれだけ違うかを見る。

カード 起動時の文脈長 プロンプトの読み込み 約1K / 約4K / 約32K 最初の文字まで 約1K / 約4K / 約32K
RTX 5080 既定 (128K) 774 / 2,580 / 3,539 tok/s 1.4 / 1.7 / 9.0 秒
RTX 5080 64K 824 / 2,670 / 3,773 tok/s 1.3 / 1.7 / 8.4 秒
RTX 5060 Ti 既定 (128K) 306 / 586 / 1,122 tok/s 3.7 / 7.3 / 28.2 秒
RTX 5060 Ti 64K 308 / 590 / 1,111 tok/s 3.7 / 7.2 / 28.4 秒

注: 答えを書く速さの表と同じ起動・同じ依頼。プロンプトの読み込みはエンジンのログの tok/s、最初の文字までの時間 (TTFT) は、要求を送ってから最初の文字をストリームで受け取るまでの秒。各起動の中央値の、3起動の中央値。

待ち時間は文脈長の設定よりカードで大きく違い、入力が長くなるほど、最初の文字までの時間のカードの間の差が開いた。2枚はつなぎ方 (マザーボードのスロットと OCuLink) と画面の出力の有無も違うので、この差を GPU 本体だけの差とは分けていない。

VRAMの空きの警告

測定機では、RTX 5080 と RTX 5060 Ti のどちらでも、既定の 128K でも 64K でも、エンジンのログに「この要求を始めた時点で VRAM の空きが 1024MiB 未満」という警告が1起動あたり1〜2回出た。全部を読み込んだ後の VRAM の空きは、画面をつないだ RTX 5080 で 352〜489MiB、RTX 5060 Ti で 720〜722MiB だった。RTX 5080 は画面の出力を受け持っていて、Strata を動かしていないときも約 1121MiB (約 1.1GiB) を使っていた。RTX 5060 Ti の2起動は、他の処理 (別の LLM の実行環境) のモデルが同じカードの VRAM に載っていた時間に当たったので、速さの表からも VRAM の空きの集計からも除き、測り直した。警告は文脈長を 64K にしても出たので、128K の既定だけが原因ではない。

警告の文は、カードがこれほど埋まるとドライバが GPU のメモリをメインメモリへ逃がし、答えを書く速さが数 tok/s まで落ちることがあると書き、対処として設定の args に --vram-reserve-mib を足すか、--max-context か --batch を下げるよう案内する。足す値は警告の表示ごとに違う。測定機では、表に使った回では答えを書く速さは数 tok/s まで落ちなかったので、この対処は試していない。除いた2起動のうち既定の1起動は、入力ごとの中央値が 4.1〜6.6 tok/s まで落ちていた。

前日の値とVRAM 12GBのカード

前日 (2026年11月4日) に同じ PC で、別の LLM の実行環境や常駐の処理が動いておらず、定期的に動くほかの処理とのカードの取り合いも無い状態で測った答えを書く速さは、RTX 5080 で 99.5 / 99.2 / 100.9 tok/s、RTX 5060 Ti で 60.9 / 63.3 / 61.6 tok/s (入力 約1K / 約4K / 約32K) だった。条件は Strata 0.2.10、IQ3_S、--context 64k --vision off --tune skip、DFlash2 (既定の下書き)、各3起動の中央値だ。測定スクリプトと依頼の形は同じだが、依頼に入れたコードは前日が Strata 0.1.31、この記事が 0.1.42 のソースで違う。この記事の 64K の行はそれより低い欄が多く、RTX 5080 は約1K が 24%・約4K が 6% 低く (約32K は 8% 高い)、RTX 5060 Ti は3つとも 12〜28% 低い。

この前日との差は、RTX 5080 の約1K と RTX 5060 Ti の3つでは既定と 64K の差 (1割ほどまで) より大きいが、RTX 5080 の約4K と約32K では同じくらいだ。前日とは、並行するほかの処理の有無、画像を読む部品の扱い (前日はオフ、この日は CPU で読む)、依頼に入れたコードの版が違い、差がどれによるのかは確かめていない。表の値は前日より低めに出ている可能性があり、前日の値とは条件の揃わない参考として並べる。既定と 64K は同じ日に交互に測ったが、ベンチ直前の CPU の使用率は起動ごとに16〜43%と違い、負荷は揃っていない。既定と 64K の差を読む手がかりは前日との比較ではなく、RTX 5080 の約1K 以外で3起動の幅が重なっていることと、向きがカードで違うことだ。

VRAM 12GB の RTX 4070 SUPER では、2026年10月29日に Strata 0.2.3.1 (文脈長 64K) で IQ3_S を測り、答えを書く速さは入力 約1K / 約4K / 約32K で 60.4 / 54.9 / 55.7 tok/s (この記事の表と同じく、各起動の中央値の3起動の中央値)、約32K の入力で最初の文字まで約41秒だった。メインメモリ 96GB の測定機に RTX 4070 SUPER を差し替えて測ったもので、Strata は3起動とも、要求の始めに VRAM の空きが 1024MiB 未満 (307〜439MiB) だと警告した。この記事の 0.2.10 とはバージョンが違うので同じ表には並べず、0.2.10 での 12GB の速さは測っていない。量子化ごとの速さと RTX 4070 SUPER の結果は、Strataで125BのQwen3.8-Flash-NextをVRAM 12GB・16GBで実測で詳しく扱っている。

自分の PC で表より遅いときの理由として、公式の TROUBLESHOOTING.md (2026年11月5日取得) は、GPU につないだ画面とほかの GPU のプログラムがエキスパートを置く VRAM を取ること、メインメモリが定格より遅く動いていると CPU 側が遅くなること (BIOS で EXPO/XMP を有効にする) を挙げる。ディスクのランプが点きっぱなしで遅いときの理由には、空きメインメモリが足りないことと、モデルがメインメモリと VRAM に収まらずにファイルから読んでいることを挙げ、monitor でメモリを見るよう書いている。

ほかのツールからつなぐときとAPIキー

strata connect は、OpenCode・Codex CLI・Claude Code・oh-my-pi (omp)・pi・Hermes Agent・OpenClaw と、アプリに入っている DeepSeek Harness を並べる。公式の TERMINAL_LAUNCH.md (2026年11月5日取得) によると、strata connect <ツール名> でそのツールの設定ファイルと環境変数を住所・キー・モデル・文脈を埋めて表示し、--write で確認のうえ書き込み (置き換えたものはバックアップする)、--check でそのツールと同じ送り方で質問1つとツールの呼び出し1つを送って確かめる。書き込み方はツールで違い、0.2.10 のコードでは、Claude Code・OpenCode・pi・OpenClaw の JSON の設定ファイルは今の中身に足し込むが、Codex CLI・Hermes Agent・oh-my-pi の設定ファイルは丸ごと置き換える。Codex CLI の設定には、コマンドを実行する前に承認を求めない approval_policy = "never" と sandbox_mode = "workspace-write" も入るので、書き込む前に表示で中身を見る。ツールの一覧は測定機の strata connect の表示とも一致した。順番は、先に strata launch でサーバーを起動しておき、そのあとで次の一覧を出す。

strata connect

Claude Code の公式の説明 (2026年11月5日取得) は、ANTHROPIC_BASE_URL で別のサーバー (ゲートウェイ) を指して Claude 以外のモデルにつなぐ使い方を、Anthropic はサポートしないと書いている。そのうえで Claude Code につなぐなら、表示で中身を見てから確かめる。

strata connect claude-code
strata connect claude-code --check

書き込むのは、確かめたうえで必要なときだけにする。

strata connect claude-code --write

測定機 (2026年11月5日、Strata 0.2.10、IQ3_S を 128K で起動した状態) で strata connect claude-code --check を打つと、Claude Code の設定 (~/.claude/settings.json に足す env) を表示し、質問とツールの呼び出しのどちらも PASS (それぞれ2〜3秒) だった。この確認は Claude Code 本体を起動せず、Strata が Claude Code と同じ API の形で要求を送り、答えの語とツール呼び出しの名前・引数を見るものだ (0.2.10 のコードによる)。Claude Code でファイルを触る作業までは確かめていない。サーバーが動いているときは CLAUDE_CODE_MAX_CONTEXT_TOKENS に起動中の文脈 (128K の起動では 131072) が入り、ANTHROPIC_BASE_URL は /v1 を付けない http://127.0.0.1:8080 だった。サーバーが動いていないときの表示は 32768 だった。表示は、/v1 を付けると要求が /v1/v1/messages に行ってしまうと注意する。測定機では --write は使っておらず、Claude Code の設定は書き換えていない。

strata connect claude-code が表示する設定は ~/.claude/settings.json に足す env で (測定機の表示による)、--write を付けるとそこへ書き込む。Claude Code の公式の説明では、~/.claude/settings.json はそのユーザーがその PC で開くすべてのプロジェクトに当てはまり、コマンドで使う Claude Code だけでなく VS Code の拡張なども同じファイルを読む。同じキーをプロジェクト側の設定や組織の管理設定が持っていれば、そちらが優先される。CLAUDE_CONFIG_DIR で設定の置き場所を移している環境では Claude Code はそちらを読むが、Strata 0.2.10 が書き込む先は ~/.claude/settings.json のままだ (0.2.10 のコードによる)。測定機の表示では、足す env に接続先と文脈長のほか、既定のモデルと Sonnet・Opus・Haiku の呼び名をローカルのモデルに向ける指定、出力の上限を 4096 トークンにする指定、自動更新・テレメトリ・必須でない通信を切る指定も入っていた。--write の前に表示の全体を読み、ほかのプロジェクトでもローカルのモデルにつながってよいかを決める。測定機では --write を使っていない。

API キーについて、公式の TERMINAL_LAUNCH.md と SAFETY.md (2026年11月5日取得) によると、既定の起動はこの PC だけ (127.0.0.1) で待ち受け、キーは付かない。公式は、この PC の外からつなぐ (--access で lan・cloudflare・tailscale を選ぶ) ならキーを勧め、画面ではキーを Strata が作ると書く。キーなしでも起動するが、そのポートに届く人は誰でもモデルを使えると警告する。サーバーに MCP のツールを設定していれば、そのツールも使えるという警告も出る (0.2.10 のコードによる)。コマンドでは、キーの指定に --api-key・--api-key-env・--new-key・--no-api-key がある。経路で扱いは違い、SAFETY.md は、アプリの「ほかの機器と共有」と Cloudflare のトンネルはキーが無いと起動しないと書く。Terminal の strata launch は、この PC より外へ開く起動ではキーを作る (前の起動のキーがあればそれを使う)。画面でキーを切るか --no-api-key を付ければ、キーなしでも起動して警告を出す。キーはつなげる人を絞るためのもので、通信を暗号化するものではない。公式の TERMINAL_QUICKSTART.md は、離れたサーバーを monitor で見るときは HTTPS か SSH のトンネルを使うよう書いている。つなぎ先を別の PC のサーバーにすると、依頼の文と、ツールが依頼に入れたファイルの中身はそのサーバーへ送られる。つなぐツールは Strata とは別のプログラムで、それぞれ独自の通信があり、Strata はその送信を管理しないと公式の SAFETY.md は書く。キーの値は記事・スクリーンショット・ログに出さない。公式もバグ報告に API キーを送らないよう書いている。

測定機で --access local --new-key を付けて起動すると、起動の表示にキーが伏せて出て (sk-strata-••••••••)、表示するにはこのコマンドを使うよう案内した。

strata launch --show-key

キーを付けた起動に、キーの有無と送り方を変えて要求を送ると、キーの無い要求と違うキーの要求は 401 で断られ、正しいキーの要求は 200 で通った。最後の行だけは、キーなしで起動し直したあとの結果だ。

送った要求 返ってきたもの
キーなしで GET /v1/models 401 (missing or wrong API key)
キーなしで POST /v1/chat/completions 401
違うキーで GET /v1/models 401
Authorization: Bearer <キー> で GET /v1/models 200
x-api-key: <キー> で GET /v1/models 200
キーなしで起動し直してから、キーなしで GET /v1/models 200

注: 測定機 (2026年11月5日、Strata 0.2.10)。IQ3_S を --access local --new-key で起動し、同じ PC から http://127.0.0.1:8080 へ要求を送った。ほかの PC からは送っておらず、デスクトップアプリからもつないでいない。キーの値は載せない。

/health は "api_key": true を返し、キーの無い要求と違うキーの要求は「missing or wrong API key」で断られた。キーは Authorization: Bearer の形でも x-api-key の形でも受け付けられた。キーを付けた起動で strata connect claude-code を打つと、ANTHROPIC_AUTH_TOKEN にそのキーが入った設定を伏せて表示した。キーを付けた起動では、起動の表示が案内する monitor のつなぎ方も、キーを環境変数に入れて名前を渡す形 (PowerShell では $env:STRATA_API_KEY = strata launch --show-key; strata monitor --url http://127.0.0.1:8080 --credential-env STRATA_API_KEY) に変わった。Claude Code・Codex・OpenCode の3つをつないで同じ課題を解かせた結果は、別の記事のClaude Code・Codex・OpenCodeをStrataのローカルLLMにつないで比較で比べた。

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モデルを切り替える

別のモデルに切り替えるには、そのモデルの指定で strata launch をもう一度打ち、動いているモデルを止める --restart を付ける。公式の TERMINAL_LAUNCH.md (2026年11月5日取得) によると、同じ設定で strata launch を打っても何も起動し直さず、動いている住所を表示する。別のモデルや文脈など違う設定では、画面なら一度確認し、--no-tui では動いているモデルの名前・ポート・設定を1行で示して止まる。そこで --restart を付けるか、先に strata launch --stop で止める。--port を変えると1つ目の横で動くが、大きなモデル2つは VRAM に一緒に入らないことがある。

測定機では、IQ3_S が動いている状態から Gyro-S に切り替えた。

$gyro = "Gyro-S のフォルダのパス"
strata launch --model-path $gyro --model Gyro-S --family gyro --restart --yes --no-tui

1行目の引用符の中は、自分の Gyro-S のフォルダのパスに書き換える。

Strata は Gyro-S のファイルを確かめて準備し、「Stopping iq3_s-128k so the new choices can use port 8080…」と IQ3_S を止めてから、79秒で応答できる状態になったという表示 (Ready) が出た。文脈長は Gyro-S でも既定の 128K だった。測定機 (2026年11月5日、Strata 0.2.10、RTX 5080) ではこのコマンドに --gpu-roles 0=main も付けた。Gyro-S のファイル (フォルダ 58,487,015,944 バイト) は手元にあり、ダウンロードはしていない。Gyro-S に依頼を送って答えが返るところと、答えを書く速さは、この記事では確かめていない (送った確認の依頼は、送る側の文字コードの誤りで断られた)。

手元にあるモデルは一覧で見られる。

strata models list

測定機 (2026年11月5日) では、DeepSeek V4.1-Flash の 2.00bit・Gyro-M・Gyro-S・IQ3_S の4つを present と表示した。公式の INSTALL.md (2026年11月5日取得) は、アプリが新しく提案するモデルの置き場所は普通 Documents/Strata/Models で、決めつけたフォルダ名ではなく、アプリか strata models list が示すパスを使うよう書く。--data-dir は新しいダウンロードの置き場所を変えるだけで、--move-data を足さない限り既存のモデルは動かさない。

どのモデルを選ぶかはStrataで動かせるモデルと必要なメモリ、思考設定の違いはStrataの思考設定none・low・medium・highを比べる、--gpu-roles で2枚目の GPU を使う方法はStrataで2枚目のGPUをどう使うかで詳しく扱った。

更新と元に戻す

Terminal の更新は、strata update --check で何が変わるかを見てから strata update で行い、strata --version で確かめる (公式の INSTALL.md、2026年11月5日取得)。

strata update --check
strata update
strata --version

アプリ本体の更新はアプリの設定の更新の項目から行う。strata update が更新するのは Control とエンジンで、アプリ本体は更新しない (--app を付けると、アプリのインストーラーの取得と確認もする)。エンジンはアプリも同じ置き場所 (%LOCALAPPDATA%\Strata\components) のものを使う。アプリは手元の Control (指定したもの・アプリに入っているもの・strata update で入れたもの) から版の新しいものを選ぶ。そのため、strata update で入れた Control のほうが新しければアプリもそれを使い、更新はアプリの動きにも及ぶ (0.2.10 のコードによる)。

公式によると、モデルが動いているときの strata update は、どのモデルかを示して止めてよいかを聞き、モデルが答え続けている間に新しいエンジンをダウンロードし、止めて更新し、同じ設定で起動し直すかを聞く。更新に失敗したら古いエンジンのまま使える。monitor では u で更新できる。スクリプトでは --yes だけではモデルを止めないので、--stop-model と --start-again を使う。

公式の INSTALL.md と 0.2.10 のリリースノートによると、アプリ・Control (Terminal の中身)・エンジンはバージョン番号が別々で、一致しないことがある。0.2.10 のリリースでは、アプリと Terminal が 0.2.10、Control とエンジンが 0.1.56 だ。測定機のアプリのバージョンは確かめていない。

測定機 (2026年11月5日、Strata 0.2.10 の Terminal) で strata update --check を打つと、署名つきの更新情報を読み、エンジン 0.1.56 は最新の状態 (up to date)、Control 0.1.56 も同じ、アプリの最新は 0.2.10 と表示した。Terminal からはアプリのどのバージョンが入っているかは分からない (アプリが自分で確かめる) とも表示し、モデルが動いていれば更新は止める前に聞くと添えた。

新しいエンジンの調子が悪いときは、モデルを止めてから strata components rollback (アプリでは戻すボタン) で1つ前のエンジンに戻す。

strata components rollback

置き換えたエンジンが残る点は公式の資料どうしで同じだが、どれだけ残るかの書き方は食い違う (GitHub の main ブランチのコミット ffa80d73 の時点、2026年11月5日取得)。docs/TROUBLESHOOTING.md は1世代 (約210MiB) と書き、packaging/UPDATES.md は古いエンジンを本人が消すまで全部残すと書く。測定機のエンジン (0.1.56、CUDA 13) は1つで 925.3MiB あった。手元に残っている量は strata components engines で見られる。使うエンジンの切り替えは strata components use、削除は strata components remove に一覧のバージョンを付けて打つ。使用中のエンジンは消せない。

strata components engines

測定機で入れたばかりの Terminal で strata components rollback を打つと、「there is no previous engine to return to」(前の世代は無い) と出て何も変わらなかった。更新をはさんだ rollback と、更新で増える容量は試していない。0.2.10 までの更新で変わった既定値と戻し方は、Strataのアップデートで変わったこと|VRAM 12GB・16GBのGeForceは更新すべきかで詳しく追っている。

うまく動かないとき

まず次の3つを打ち、その出力をバグ報告に残す。

strata --version
strata doctor
strata launch --status

公式によると、strata doctor は入っているエンジンの部品を確かめる読むだけのコマンドで、何も変えない。公式の TROUBLESHOOTING.md (2026年11月5日取得) が挙げる3つでは、2つ目が strata doctor --live になっている。--live を付けると、PC が認識しているグラフィックのカードを問い合わせ、モデルが使うよう設定したカードと比べる。

測定機 (2026年11月5日、Strata 0.2.10) では、保存した設定 (プロファイル) を選ばずに strata doctor を打つと Terminal 自体の確認だけになった。プロファイルを選ばずに打った --live は「PROFILE_NOT_SELECTED_FOR_LIVE_PROBE」で止まったので、上の形では外した。--live は、プロファイルを選んで、それを使う起動を確かめるときの指定になる。公式の TERMINAL.md (2026年11月5日取得) が示す形は strata doctor --profile <プロファイル名> --live で、測定機ではプロファイルを付けたこの形は試していない。

PowerShellがstrataを認識しない

公式の対処は、入れた直後なら新しい PowerShell の窓を開き、strata --version で確かめること。測定機は PATH を変えない指定で入れ、strata.cmd を場所を指定して呼んだので、この項は確かめていない。

ポート8080が使われている

公式は、まず strata launch --status で Strata がもう動いていないかを見て、置き換えるなら同じコマンドに --restart を付け、横で動かすなら --port 8081 のように別のポートにするよう書く。関係の無いプログラムを、ポートを持っているだけで止めない。測定機では、モデルを切り替えたときに前のモデルがポート 8080 を使っていたが、最初から --restart を付けて打ったので、エラーにはならずに前のモデルを止めてから切り替わった。

ドライバが古い・ドライバで不安定になる

公式の対処は、エンジンに合うドライバ (CUDA 13 は 580 以降) に上げ、必要なら PC を再起動してから起動し直すこと。ただし新しいドライバなら何でもよいわけではなく、TROUBLESHOOTING.md には、ドライバ 610.88 (RTX 4080 SUPER) で回答中に画面のドライバがリセットされ、PC がブルースクリーンになった報告 (#961) が載っている。公式はこれを Strata ではなく NVIDIA のドライバの問題とし、別のドライバ (Studio のドライバや古いもの) と、電力の上限を下げることを勧める。測定機のドライバも 610.88 だが、ブルースクリーンは起きていない。これは同じドライバで問題が無いことを示すものではない。

Smart App Controlに止められる

公式によると、新しく入れた Windows 11 では、Smart App Control が署名の無いプログラムを止める。Microsoft の FAQ (2026年11月5日取得) の説明では、危ないと判定したアプリに加えて、安全かどうかを決めきれず、署名が無いか正しくないアプリも止める。Strata の strata.exe と strata-vision.exe (画像を読む部品) はまだ署名されていない。公式は、ファイルが公式のリリースのものでメッセージが Strata の部品を指していることを確かめたうえで、Smart App Control を切るか、画像を読む部品だけが止められるなら --vision off で文字だけで動かすか、の2つを挙げる。そのうえで、システム全体の保護を普段の対処として切らないよう書いている。Strata の資料は、切ると Windows をリセットしないと戻せないと書くが、Microsoft の FAQ は、最近の Windows の更新でクリーンインストールなしに有効にし直せるとしている (その PC で使える場合に限り、例外も挙げている)。測定機では出ていない。

最初の起動でPCが固まる・とても遅い

公式は、これを起動中によくあることとし、Strata は 35〜55GB をメインメモリに読み込み、一部を GPU のために固定し、モデルのどれだけが GPU に載るかを計算するので、数分マウスが動かないことがあると書く。待って、窓を閉じない。10分たっても固まったままなら、PC を再起動し、ほかのプログラム (ブラウザなど) を閉じてやり直し、続くなら小さいサイズ (Q2_0 か IQ2_XS) を選ぶ。測定機 (メインメモリ 96GB) では固まらなかった。

この節の見出しの項目のうち、測定機で試した範囲でエラーになったものは無かった (PATH の項は試していない)。モデルを切り替えたときは前のモデルがポート 8080 を使っていたが、最初から --restart を付けて打ったので、前のモデルを止めてから切り替わった。この節に項目の無い VRAM の空きの警告は、「速さを確かめる」の節で扱った。

アンインストールと空く容量

公式の INSTALL.md の Where things are stored (2026年11月5日取得) は、Strata の置き場所として、デスクトップのチャットと状態、エンジンの部品、Terminal、モデルを挙げる。このほかに、測定機では launch の設定とログが %LOCALAPPDATA%\Strata の launch と runtime のフォルダに入った。DFlash2 の下書きの置き場所は確かめていない。消すときにどこがどれだけ空くかを、置き場所と測定機での大きさで見る。

何が入るか 置き場所 (公式) 測定機での大きさ
Terminal components の横の terminal フォルダ (インストーラーがパスを表示) 229,420,122 バイト (Terminal。中身の Control は 0.1.56)
エンジンの部品 %LOCALAPPDATA%\Strata\components 970,225,121 バイト (エンジン 0.1.56、CUDA 13 のフォルダ1つ。DeepSeek 用のエンジンは別のフォルダ)
モデル アプリか launch の画面で選んだフォルダ (strata models list で確かめる) IQ3_S 83,617,662,688 バイト、Gyro-S 58,487,015,944 バイト
デスクトップのチャットと状態 ~/.strata (または STRATA_HOME) 測っていない

注: 大きさは2026年11月5日、測定のために新しく入れたものを消す前に各フォルダを測った値。消したのは、この日に入れた Terminal とエンジンと、この日に作った launch の設定とログ (launch と runtime のフォルダの分) だけで、モデルと前から使っていた設定には触れていない。Terminal は 218.8MiB、エンジンの行は components の中の engine\0.1.56-windows-x86_64-cuda-cuda13 のフォルダ1つで 925.3MiB (DeepSeek 用のエンジンは別のフォルダ)、この日に作った launch の設定とログは約 0.2MB だった。モデルの大きさはファイルの合計で、IQ3_S は 77.88GiB、Gyro-S はフォルダで 54.47GiB。デスクトップアプリのチャットと状態 (~/.strata) は、アプリを使っていないので測っていない。ドライブの空きの増え方は、並行するほかの書き込みが混ざるので使っていない。

測定機でこの日に入れたものを消した順に、書き込んだ設定を戻す手順を加えて並べる。

  1. strata launch --stop でサーバーを止める。
  2. Terminal を消す前に、strata models list でモデルの場所を、strata components engines でエンジンを確かめて控えておく。Terminal を消したあとは、これらのコマンドでは確かめられない。
  3. strata connect の --write で書き込んだツールがあれば、その設定を戻す。Terminal を消しても書き込んだ設定は残り、ツールは消したサーバーを指したままになる。書き込む前に設定ファイルがあった場合は、同じフォルダに、名前に .strata-bak- と日時を付けたバックアップ (写し) が残る。Strata が書く項目と同じ名前の項目は Strata の値で上書きされているので、この写しと見比べて、Strata が変えた項目は前の値に戻し、新しく足した項目 (Claude Code ならつなぎ先・モデル・自動更新を止める指定などの env) は外す。書き込む前に設定ファイルが無かった場合は、写しは作られない。
  4. Terminal のフォルダ (terminal) と、エンジンのフォルダ (components の中の engine の該当バージョン) を消す。エンジンの置き場はデスクトップアプリと共通で、アプリも同じエンジンを使うので、アプリを残すならエンジンは消さない。測定機で消したのは、この日に新しく取ったエンジンと、この日の起動でできた launch の設定とログ (launch と runtime のフォルダの該当ファイル) だ。install.ps1 は既定でユーザーの PATH に %LOCALAPPDATA%\Strata\terminal\current\bin を足すので、既定の入れ方なら Terminal を消したあとに、ユーザーの環境変数 PATH からその項目を外すことになるとみられる。測定機は STRATA_NO_PATH='1' で入れたので、この手順は無く、試してもいない。
  5. モデルは、手順2で控えた場所で、ほかの起動やアプリが同じフォルダを使っていないかを見てから消す。測定機ではモデルは消していない。
strata launch --stop

デスクトップアプリのアンインストールと、アプリが入れたモデルの消し方は試していない。

まとめ

  • 画面でチャットするならデスクトップアプリ、コード用のツールにつなぐ・起動の指定を自分で選ぶなら Terminal から始める。両方入れてもよい。
  • Terminal は PowerShell の1行で入り、strata launch を打つと画面でモデルなどを選んで起動する。--plan を付けると、コマンドだけで起動したときに Strata が選ぶ中身を先に見られる。2026年11月5日に測った表の速さは、コマンドだけで起動したときの既定 (文脈長 128K) と、文脈長だけを 64K に変えた起動のものだ。
  • 測定機 (IQ3_S、入力は約32Kまで) では、文脈長を既定の 128K から 64K に下げても答えを書く速さの差は1割ほどまでで、カードによって向きも違った。32K より長い入力は測っていない。両方のカードで VRAM の空きの警告が出た。
  • 既定の待ち受けはこの PC だけだ。ほかの PC から使うには、--access で LAN などに広げたうえで API キーを付ける。strata connect claude-code の --write が書き込む先は、表示では Claude Code のユーザー設定 (自分がその PC で開くすべてのプロジェクトで読まれる) なので、先に表示で中身を見る。Terminal の更新は strata update、困ったら strata --version・strata doctor・strata launch --status から見る。

この記事の測り方と、測っていないこと

測定機は Intel Core i7-14700F・メインメモリ 96GB・Windows 11・NVIDIA ドライバ 610.88 (2026年11月5日の測定時点)。RTX 5080 16GB はマザーボードのスロットで画面の出力も受け持ち、RTX 5060 Ti 16GB は OCuLink (PCIe 4.0 x4) で外付けしている。モデルのファイルは、IQ3_S を C: の NVMe の SSD に、Gyro-S を別のドライブ (D:) に置いた。測定機の構成は、詳しくは検証環境のページにまとめている。

本記事で新しく測った値は2026年11月5日に、上記の測定機で Strata 0.2.10 を使って計測したもの。ほかの日に測った値には、その日付とバージョンを添えた。

Strata は、2026年11月5日に v0.2.10 のリリースの install.ps1 で Terminal を新しく入れて使った (リリースの番号と Terminal は 0.2.10、Control とエンジンは 0.1.56、エンジンは CUDA 13)。速さの起動は strata launch --model-path $qwen --model iq3_s --restart --yes --no-tui ($qwen は測定機の C ドライブにある IQ3_S のフォルダ) に、RTX 5060 Ti の回は --gpu-roles 1=main、64K の回は --context 64k を足しただけで、ほかは Strata が選ぶ設定のまま (文脈長 128K・画像は CPU・DFlash2・チューニングなし・この PC だけ) にした。RTX 5080 の回は、Strata が前に選んだカード (1枚目) を使った。

速さは、Strata のリポジトリにある測定用スクリプト strata-bench.py (bench/results/2026-09-29-rtx3090-epyc-milan/data/ のもの) の speed モードで、入力 約1K・約4K・約32K トークンの依頼 (コードのリポジトリを渡して作業を頼む文。渡したコードは Strata 0.1.42 のソース) を1起動につき各3回送り、生成の上限 256 トークン・温度 0・思考オフで測った (seed は指定していない)。スクリプトは依頼ごとに別の識別子を頭に付け、トークン数に合わせて次の依頼の長さを直すので、依頼の中身は毎回少しずつ違う。入力のトークン数は、約1K が 996〜1,130、約4K が 4,198〜4,683、約32K が 30,927〜31,649 だった。値はエンジンのログの tok/s で、各起動の中央値をとり、3起動の中央値と最小〜最大を表にした。答えが短い依頼が多く (生成の中央値 81 トークン、256 で打ち切りは 108 回中17回)、1回ごとの速さがぶれる。既定と 64K は同じカードで交互に起動し直し、RTX 5080 の既定の1回目だけは最初の起動のサーバーをそのまま使った。ほかの処理も並行して動いていた。PC 全体の CPU の使用率は、各起動のベンチの直前に2秒おきに3回測った平均で16〜43%だった。ベンチ中は記録しておらず、ほかの処理だけの分も分けていない。RTX 5080 の既定の1回目はこの記録が無い。RTX 5060 Ti の2起動は、他の処理のモデルが同じカードの VRAM に載っていた時間に当たったので除いて測り直した。測ったのは、文脈長のほかはコマンドだけの起動の既定 (DFlash2 の下書き・チューニングなし・画像は CPU・この PC だけ) で、画面が勧めるチューニング quick は使っていない。

この記事の範囲で測っていないものを、項目ごとに挙げる。

  • デスクトップアプリ (入れ方・画面・アンインストール)
  • 初めての PC での最初の起動 (モデルと下書きのダウンロードを含む時間)
  • Strata 0.2.10 での VRAM 12GB のカード
  • メインメモリ 32GB・48GB・64GB の PC
  • AMD・Intel のカードと Mac
  • 32K より長い入力
  • ほかの PC からキーを付けてつなぐこと
  • Gyro-S の答えと速さ
  • 更新をはさんだ rollback
  • 答えの品質

参考資料

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