ローカルLLM向け大容量メモリ機の選び方|必要容量を満たしたらメモリ帯域を見る

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この記事の要点

  • 128GB で足りるなら今から買える。ドスパラが ASUS Ascent GX10 の 128GB・1TB SSD 構成を税込1,079,980円で掲載している。
  • 同じ128GBを安く上げるなら AMD Ryzen AI Max+ 395 の搭載機で、GMKtec EVO-X2 の 128GB・1TB SSD 構成が税込566,999円。
  • 512GB クラスが要るなら、本記事で確認できた中では Mac Studio の M5 Ultra が該当する。512GB 構成が加わるのは10月後半の予定。

数字はすべて各社の公表値と2026年9月8日時点の販売ページの表示で、当サイトでは実測していない。価格は確認時点の表示を目安として載せたもので、店・時期・構成・キャンペーンで変わる。在庫も同じである。帯域の公表値を確認できなかった製品もあり、生成速度の順位は扱わない。市場に出ている機械をすべて並べたものではない。

大容量メモリ機は「チップ数種 × 搭載機十数機種」になった

本記事が扱うのは、単体GPUを積まず、CPUとGPUが同じ大容量メモリを共有する小型機に限る。比べるのはメモリ容量と各社が公表しているメモリ帯域、それに日本での入手性であり、画像生成や動画生成の所要時間は扱わない。市場に出ている機械をすべて並べたものでもなく、2026年9月8日時点で日本語の販売ページや公式仕様を確認できたものを中心に選んだ。モデルの側が公開されても、動かす側の資源は無料にならない。こうした機械が要る背景は別の記事に分けてある。

この分野は、チップが数種、それを積む完成機が十数機種という状態にある。NVIDIA は DGX Spark の製品ページで、GB10 Superchip を搭載する機械を出しているメーカーとして Acer・ASUS・Dell・GIGABYTE・HP・Lenovo・MSI を挙げている。2026年9月8日時点の同ページのパートナー欄の掲載であり、各社の製品が日本で買えるかどうかは別に確かめる必要がある。AMD 側は Ryzen AI Max+ 395 を積むミニPCが国内の販売店にも並び、Apple は Mac Studio で 36GB から 512GB までの構成を用意している。M5 Max は最大128GB、M5 Ultra は 96GB・256GB・512GB となる。系統ごとの価格と入手性は、GB10・Ryzen AI Max・Mac Studio の各節に置いた。

ここに、これから加わるものが2つある。ひとつは NVIDIA RTX Spark で、NVIDIA は2026年9月3日のブログで、RTX Spark を搭載する Windows PC が10月に登場すると述べている。2026年5月31日の発表では最大128GB のユニファイドメモリと 1 petaflop の AI 性能を持つとされ、ASUS・Dell・HP・Lenovo・Microsoft Surface・MSI から搭載機が出て、Acer と GIGABYTE が続くと説明されていた。公式仕様表は Laptops と Desktops に分かれ、Desktops は 6144コアGPU・20コアCPU・最大128GB・TDP 140W と記載されている。最大64GB とあるのは Laptops の下位構成 (5120コアGPU・18コアCPU) の数字で、小型デスクトップ側の値ではない。メモリ種別は Unified、対応 OS は Windows 11 とされる。

もうひとつが AMD の Ryzen AI Max PRO 400 シリーズで、ユニファイドメモリは最大192GB。告知内容は Ryzen AI Max の節にまとめた。どちらも発表時点の予定である。Ryzen AI Max PRO 400 については、ACEMAGIC の日本語サイトが Ryzen AI Max+ PRO 495 と最大192GB の LPDDR5x-8533 を積む F9A の製品ページを置いており、2026年9月8日に確認した時点では「価格・発売情報は近日公開予定」として先行登録を受け付けている。

まず必要な容量を決める

帯域より先に決まるのが容量である。扱うモデルとコンテキストがメモリに収まらなければ、帯域の数字を比べる場面まで進まない。見積もりにはモデル本体だけでなく、コンテキスト長に応じたキャッシュや実行時のバッファ、OS が使う分も含める。公称の容量をまるごとモデルに割り当てられるわけではない。そして本記事で扱う大容量メモリ機は、購入後にメモリ容量を足すことを前提としない固定構成になる。容量は購入時点で決め切る買い方になるため、見積もりを先に済ませておく。

メーカー自身も規模の目安を出している。NVIDIA は DGX Spark の製品ページで、最大2000億パラメータの AI モデルを使った AI 開発とテストのワークロードを手元で実行できると説明している。AMD は公式ブログの脚注で、Ryzen AI Max+ PRO 495 について「最大160GB の専用グラフィックスメモリに対応し、4ビット量子化で3000億超のパラメータのモデルを実行できる」という趣旨を、2026年5月11日時点の条件として記載している。どちらもメーカーの説明であって、その規模で実用的な速度が出ることを示すものではない。AMD 側の数字には、4ビット量子化という前提と、専用グラフィックスメモリの割り当て量が脚注に明記されている。

どのくらいの規模のモデルにどれだけのメモリが要るのかは、大規模オープンウェイトを単体マシンで動かせるかを見積もった記事が詳しい。

同じ容量でも公表メモリ帯域は揃わない

容量が同じでも、公表されているメモリ帯域は揃わない。主なチップの公表値を一覧にする。

128GBクラスのチップ別 公表メモリ帯域横棒の長さは各社が公表しているメモリ帯域。Apple M5 Max(128GB構成)は614GB/s、NVIDIA GB10は273GB/s、AMD Ryzen AI Max+ 395は256GB/s。NVIDIA RTX Sparkは公式ページに帯域の記載を見つけられなかったため棒を描いていない。値がゼロという意味ではない。参考としてVRAM16GBのGeForce RTX 5080は960GB/s。128GBクラスのチップ別 公表メモリ帯域棒は各社の公表値。実測した生成速度の順位ではないCPUとGPUでメモリを共有するチップApple M5 Max (40コアGPU)最大128GB614GB/sNVIDIA GB10128GB最大273GB/sRyzen AI Max+ 395128GB256GB/sNVIDIA RTX Spark最大128GB帯域の公表値が見つからず棒なし(0という意味ではない)参考:GPU専用VRAM(扱うモデルが16GBに収まる場合の比較)GeForce RTX 508016GB960GB/s
128GBクラスのチップ別の公表メモリ帯域。棒の長さは各社が公表している値で、実測した生成速度ではない。NVIDIA RTX Spark は2026年9月8日に確認した範囲では公式ページに帯域の記載を見つけられなかったため、棒を描いていない。
チップ 選べるメモリ容量 公表メモリ帯域 メモリの性質
Apple M5 Ultra 96GB・256GB・512GB (512GBは10月後半に追加予定) 1.2TB/s CPUとGPUで共有
Apple M5 Max (40コアGPU) 48GB・64GB・128GB 614GB/s CPUとGPUで共有
Apple M5 Max (32コアGPU) 36GB 460GB/s CPUとGPUで共有
NVIDIA GB10 128GB 最大273GB/s CPUとGPUで共有
AMD Ryzen AI Max+ 395 128GB 256GB/s (完成機ページの記載) CPUとGPUで共有
AMD Ryzen AI Max PRO 400 最大192GB GB/s の欄は見つけられず (256-bit・8533MT/s は公表) CPUとGPUで共有
NVIDIA RTX Spark (Desktops 構成) 最大128GB 公式ページに記載を見つけられず CPUとGPUで共有
GeForce RTX 5090 32GB 1792GB/s GPU専用VRAM
GeForce RTX 5080 16GB 960GB/s GPU専用VRAM
GeForce RTX 5060 Ti 16GB・8GB 448GB/s (どちらの容量も同じ) GPU専用VRAM

一覧は2026年9月8日時点のもので、各社が公式ページ・データシートで公表している値を並べた。当サイトによる実測ではない。GB/s の対象は行によって異なり、GeForce の行は各カードの GDDR7 VRAM に対する帯域、それ以外の行は CPU と GPU が共有するメモリプールに対する帯域を指す。

すべて公表値であり、実機で測った生成速度の順位を示すものではない。RTX Spark と Ryzen AI Max PRO 400 の行は、2026年9月8日に確認した範囲で各社の該当ページに帯域の値を見つけられなかったことを示す。GB10 の値には公式に「Up to」が付き、データシートには暫定仕様の注記がある。

同じ GB/s でも対象が違う。専用GPUの公表メモリ帯域はそのGPUに載っている VRAM に対する値で、統合メモリ機の公表メモリ帯域は CPU と GPU が共有するメモリプール全体に対する値を指す。両者の実効速度を比べた測定は本記事では行っていない。

GB10 と Ryzen AI Max+ 395 は、公表されているメモリインターフェースがどちらも 256-bit である。NVIDIA のハードウェア資料は GB10 を 256-bit の LPDDR5X 8533、AMD は Ryzen AI Max+ 395 を 256-bit の LPDDR5x-8000 としている。バス幅は同じで、公表されているメモリ速度が違い、帯域も最大273 GB/s と 256GB/s に分かれる。両社の公表値どうしの比較であり、実効帯域を測ったものではない。

公表値どうしで比べると、Mac Studio の M5 Max (128GB 構成) の 614GB/s は、Ryzen AI Max+ 395 の 256GB/s の約2.4倍にあたる。専用GPUまで範囲を広げると、開き方は組み合わせで変わる。VRAM 16GB の RTX 5080 の 960 GB/sec は、128GB を積む GB10 の 273 GB/s の約3.5倍にあたる一方、同じ RTX 5080 と Mac Studio の M5 Max (128GB 構成) の 614GB/s なら約1.6倍にとどまる。ただし後者の比が選択の材料になるのは、扱うモデルが 16GB に収まる場合に限る。収まらなければ RTX 5080 の VRAM だけではそのモデルを保持できない。対応するランタイムなら一部をシステムメモリへ退避して動かせる場合があるが、そのときの速度は退避した割合や転送経路にも左右されるため、GPU 側の公称帯域だけで大小を比べる前提は成り立たない。いずれも公表値の比であって、実機の生成速度がその比になることを示すものではない。

ローカルLLMでは、1トークンずつ出していく生成の段階でメモリ帯域が上限として働く側面がある。一方、プロンプトを読み込む段階は詰まる場所が違うため、帯域の比がそのまま処理全体の速度比になるとは限らない。実際の速度はモデル構造・量子化・コンテキスト長・実装で変わる。仕組みの説明はプロンプト処理と生成で詰まる場所が入れ替わる理由に譲り、ここでは繰り返さない。

状況別にどの系統を見るか

容量の見当が付いたら、条件から系統を絞る。速度の順位ではなく、公表値と販売ページの表示だけで組んだ対応を示す。

使い方・条件 まず見る系統 本記事で確認できること
128GB で足り、NVIDIA DGX OS の環境で使いたい NVIDIA GB10 搭載機 OS は NVIDIA DGX OS と記載され、Windows ではない。ドスパラ掲載の ASUS Ascent GX10 (128GB・1TB SSD) が税込1,079,980円で24時間以内に出荷、レノボ・ジャパン直販の ThinkStation PGX (128GB・2TB SSD) が税込1,199,990円
128GB で費用を抑えたい、国内メーカーの保証を付けたい AMD Ryzen AI Max+ 395 搭載機 ツクモ掲載の MINIX ER939-AI Pro (128GB・2TB SSD) が税込698,000円で24時間以内に出荷、商品名には Windows 11 Pro とある。マウスコンピューターの DAIV CX-A9A60 (128GB・2TB SSD) は税込949,800円から・3年保証付き
256GB 以上を1台に載せたい Apple Mac Studio の M5 Ultra 256GB と 512GB は 36コアCPU・80コアGPU の構成でのみ選べ、512GB 構成が加わるのは10月後半の予定
RTX Spark の搭載機が出る10月以降まで待てる NVIDIA RTX Spark 対応 OS は Windows 11 と記載。NVIDIA 公式ページの導線は購入ボタンではなく Notify Me。Windows 環境が要るというだけなら、待たずに買える系統もある
扱うモデルが 16GB 前後に収まる 上位の単体GPU GeForce 50 シリーズの公表メモリ帯域を、チップの公表値一覧に併記
この価格帯が予算に合わない 大容量メモリ機以外 本記事の対象外。価格を下げた機械の守備範囲はエントリー価格帯のAIノートの割り切りどころにまとめた
持ち運びを優先する ノートPC 本記事の対象外。必要な VRAM の目安はAI用ノートPCの機種比較が扱う

以下に挙げる価格と在庫はいずれも2026年9月8日時点の表示を目安として載せたもので、店ごとに違う。キャンペーン価格や構成違いが混じるため、注文前に販売ページでその時点の金額と条件を確かめる。

NVIDIA GB10 を積む機械

GB10 のスペックは NVIDIA のデータシートに載っている。システムメモリは 128 GB LPDDR5x のコヒーレント統合システムメモリ、メモリインターフェースは 256-bit、メモリ帯域幅は最大 273 GB/s、OS は NVIDIA DGX OS。本体の寸法と重量も同じ資料に併記されている。ただし2026年3月版のデータシートには、記載された仕様が暫定であり変更されうるとの注記が付く。

消費電力は、数字の指す先を取り違えやすい。NVIDIA のハードウェア資料は DGX Spark の 240W を外部電源の定格として記載し、GB10 の SoC 自体の熱設計電力は 140W と別に記している。240W と 140W は指すものが違うので、他社チップの cTDP と並べて比べる値ではない。

パートナー欄に挙がった各社のうち、日本語の販売ページや価格を確認できたものを並べる。

機械 128GB構成の税込価格 (目安) 確認した場所と状態 帯域の記載
MSI EdgeXpert 本記事では未確認 NVIDIA がパートナーとして掲載 本記事では未確認
HP ZGX Nano G1n AI Station 998,800円から (500台限定価格) 日本HPの製品ページ表示。希望販売価格は2,125,200円 273GB/s
GIGABYTE AI TOP ATOM 798,930円 パソコン工房・在庫切れ 本記事では未確認
ASUS Ascent GX10 1,079,980円 ドスパラ・24時間以内に出荷 ASUSのページには見つけられず (チップの公表値は最大273GB/s)
NVIDIA DGX Spark 984,980円 (パソコン工房の通販ページ) 在庫表示は同じ日のうちにも入れ替わった。アークは1,199,800円で在庫なし 最大273GB/s
Lenovo ThinkStation PGX 1,199,990円 (2TB) / 1,399,970円 (4TB) レノボ・ジャパン直販 273GB/s
Acer Veriton GN100 / Dell Pro Max 本記事では未確認 NVIDIA がパートナーとして掲載 本記事では未確認

一覧は各メーカーの公式ページと国内販売店のページを2026年9月8日に確認した表示で、当サイトによる実測ではない。搭載メモリはすべて 128GB。「帯域の記載」欄は各社ページに値が書かれているかどうかの記録であって、機械ごとの帯域差ではない。いずれも同じ GB10 を積むため、チップ側の公表値 (最大273GB/s) を外れる根拠は本記事の確認範囲には無い。価格と在庫は変動し、1店の1時点の表示であって他店の状況を示すものではない。一覧に無いメーカーの機械が日本に無いことも意味しない。

日本HPの ZGX Nano G1n AI Station は、製品ページが税込998,800円からと表示しているが、これは500台限定のキャンペーン価格として掲げられているものである。同じページの HP 希望販売価格は税込2,125,200円で、2025年12月22日の発表時には税込759,000円とされていた。限定枠が埋まれば表示は変わるため、注文前にどの価格がどの条件のものかを販売ページで確かめる。パソコン工房が掲載する GIGABYTE AI TOP ATOM は 4TB Gen5 SSD 搭載で税込798,930円だが、2026年9月8日時点で在庫切れと表示している。レノボ・ジャパンは ThinkStation PGX を直販し、2TB SSD 構成を税込1,199,990円、4TB SSD 構成を税込1,399,970円としている。ドスパラは ASUS Ascent GX10 の 128GB・1TB SSD 構成を税込1,079,980円で掲載し、24時間以内に出荷としている。

NVIDIA 本体の DGX Spark は、店によって状態が分かれる。パソコンSHOPアークの商品ページは2026年9月8日時点で税込1,199,800円と表示し、在庫なしで次回入荷確認中としている。パソコン工房は同じ機械について2つのページを持つ。特設ページは「NVIDIA DGX™ Sparkの販売は法人のお客様に限らせて頂いております。」と明記し、価格と納期は法人営業部への問い合わせとしている。一方で通販の商品ページは税込984,980円と表示し、法人限定の記載を置いていない。ただし在庫の欄は同じ日のうちにも入れ替わり、当日出荷と在庫切れの両方を確認した。価格は変わらないまま在庫だけが動くので、注文の直前に見直す。同じ販売店でもページによって条件が違うため、注文の前にどちらのページを見ているかを確かめる。価格.com の同機のページは同じ日に3店を掲載し、最安はパソコン工房の984,980円、次いで PC-IDEA が1,139,800円、PG ダイレクトが1,144,000円だった。いずれも価格比較サイト上の表示で、販売店の直接表示ではない。1日のうちでも掲載店と最安値は入れ替わる。1店の表示だけを見て入手手段が無いと読む必要はない。NVIDIA の公式製品ページにも Where to Buy と Buy Now、取り扱いパートナーの案内という購入導線が置かれている。ただし価格比較サイトの掲載は各店の公式発表ではなく、在庫と価格は動く。

128GB という容量が判断を変える条件については、16GB クラスの単体GPUを実測して公開ベンチと突き合わせたDGX Spark の検証記事が詳しい。

AMD Ryzen AI Max を積む機械

AMD の Ryzen AI Halo 開発者向けプラットフォームのページは、その構成としてメモリ種別 LPDDR5x・容量 128GB・速度 8000MT/s・メモリ帯域 256GB/s を記載している。これは完成機のページの記載であって、Ryzen AI Max+ 395 というプロセッサ単体の仕様ページの記載ではない。同プラットフォームは2026年5月20日の公式ブログで米 Micro Center 独占の提供と告知されており、日本の読者にとっては背景情報にとどまる。

日本で買える完成機は、同じ Ryzen AI Max+ 395 を積むミニPCとして複数並んでいる。

機械 税込価格 (目安) 確認した場所
GMKtec EVO-X2 (1TB SSD) 566,999円 GMKtec 日本公式ストア
GMKtec EVO-X2 (2TB SSD) 599,999円 GMKtec 日本公式ストア
GMKtec EVO-X3 (2TB SSD) 607,999円 GMKtec 日本公式ストア
Minisforum MS-S1 MAX (2TB SSD) 652,799円 Minisforum 日本公式サイト
MINIX ER939-AI Pro (2TB SSD・10GbE×2) 698,000円 ツクモ・24時間以内に出荷
マウスコンピューター DAIV CX-A9A60 (2TB SSD) 949,800円から マウスコンピューター・3年保証

各メーカーの公式ストアと国内販売店のページを2026年9月8日に確認した表示で、当サイトによる実測ではない。すべて 128GB 構成。価格と在庫は変動し、セール価格を含む。1店の1時点の表示であり、一覧に無い機械が日本に無いことは意味しない。いずれもメモリは増設できない。

同じ128GBでも、GMKtec や Minisforum のように GB10 搭載機の多くより安い Ryzen AI Max+ 395 搭載機がある。ただし両系統の価格帯は重なっており、Ryzen 側が常に下というわけではない。国内メーカーの保証付きという選択肢もあり、マウスコンピューターは DAIV CX-A9A60 として Ryzen AI Max+ 395・128GB・2TB SSD の構成を税込949,800円から販売し、3年間のセンドバック修理保証と24時間365日の電話サポートを付けている。本体は約1.98kg で、メモリは増設できないと明記されている。ただし、どの系統でも購入の前に、使う予定の推論ランタイムが対応しているかを OS ごとに確かめる。Ollama の GPU 対応表では、2026年9月8日に確認した範囲で Ryzen AI Max+ 395 は Linux 側の ROCm 対応に挙がっているが、Windows 側の ROCm 対応表には見当たらなかった。ただし Ollama の対応表は Windows 向けに別のバックエンドも案内しているため、ROCm の表に無いことがそのまま Windows で GPU を使えないことを意味するわけではない。使う版とバックエンドの組み合わせで変わるので、購入前に自分の環境で確かめる。ツクモは MINIX ER939-AI Pro (Ryzen AI Max+ 395・128GB・2TB SSD・10ギガビットLAN 2系統) を税込698,000円で掲載し、24時間以内に出荷、在庫限りとしている。個別機種の詳細は、ONEXStation を例に同チップ搭載ミニPCの疑問を集めた記事と、GMKtec EVO-X2 と EVO-T2S から Intel と AMD の違いを追った記事にある。

これから増えるのが Ryzen AI Max PRO 400 シリーズである。Ryzen AI Max+ PRO 495 / Ryzen AI Max PRO 490 / Ryzen AI Max PRO 485 の3モデルで、いずれもユニファイドメモリが最大192GB、cTDP 45-120W、Zen 5 アーキテクチャに RDNA 3.5 グラフィックスと XDNA 2 NPU を組み合わせた構成とされ、2026年第3四半期に HP と Lenovo から提供予定と告知された。2026年5月20日の告知時点の予定であり、現在の提供状況を断定するものではない。

上位の Ryzen AI Max+ PRO 495 の製品ページは、システムメモリを 256-bit LPDDR5x、最大メモリ容量を 192 GB、メモリ速度を LPDDR5x-8533 と記載している。帯域を GB/s で示す欄は、2026年9月8日に確認した範囲では見つけられなかった。この扱いの差は、公表状況を扱う節で他社と並べて述べる。

Mac Studio という選択肢

Mac Studio は構成ごとに帯域の公表値が違う。M5 Max は、18コアCPU・40コアGPU の構成でユニファイドメモリを 48GB / 64GB / 128GB から選べ、その構成のメモリ帯域幅は 614GB/s と公表されている。128GB を選べるのは 40コアGPU 構成に限られる。基本構成の 18コアCPU・32コアGPU はユニファイドメモリ 36GB で、メモリ帯域幅は 460GB/s。同じ M5 Max という名前でも、GPU コア数が違えば帯域の公表値も変わる。

M5 Ultra は 30コアCPU・64コアGPU の構成が 96GB。256GB と 512GB は 36コアCPU・80コアGPU の構成でのみ選択でき、メモリ帯域幅はどちらの構成も 1.2TB/s と公表されている。96GB の構成に容量だけを積み増して 256GB にできるわけではなく、大容量は上位チップ構成に紐づく。いずれも Apple 公式の技術仕様ページの公表値で、実機で測った値ではない。

新しい Mac Studio は2026年8月25日に発表された。日本では M5 Max 搭載機が 419,800円(税込)から、M5 Ultra 搭載機が 949,800円(税込)から。予約注文は8月25日に始まり、発売は9月22日、M5 Ultra の 512GB メモリ構成は10月後半に加わる予定とされている。注意が要るのは 419,800円 の読み方で、これは M5 Max の最小構成 (36GB メモリ・512GB ストレージ) の価格であり、128GB 構成の価格ではない。128GB を選んだときの金額は Apple の構成画面で確認する。

帯域の公表値が見つからない製品がある

帯域の公表のされ方は一様ではなく、確認した範囲では4段階に分かれた。

ひとつ目は、完成機のページに帯域まで書いてある段階。Lenovo は日本語の ThinkStation PGX 製品ページで、メモリを「128GB LPDDR5x unified system memory, 256-bit, 273 GB/s」と記載し、OS を NVIDIA DGX OS としている。HP は日本語の ZGX Nano G1n AI Station のスペック表で、メモリを「128 GB LPDDR5x (ユニファイドメモリ, オンボード), メモリバンド幅273GB/s」と書き、オンボード実装である旨も同じ欄に載せている。NVIDIA 自身も DGX Spark についてはデータシートに帯域を載せている。

ふたつ目は、帯域を GB/s で示す欄を見つけられないものの、計算の材料はそろっている段階。AMD の Ryzen AI Max+ PRO 495 の製品ページと Ryzen AI Max PRO 400 シリーズの仕様表のどちらにも、2026年9月8日に確認した範囲では GB/s の欄を見つけられなかった。ただしバス幅 (256-bit) とメモリ速度 (LPDDR5x-8533) は公表されているため、帯域そのものの数字が手に入らなくても、手元で計算して見当を付けられる。

三つ目は、その機械のページには無いが、同じチップの公表値で埋まる段階。ASUS の Ascent GX10 の技術仕様ページには、同じ日に確認した範囲で GB/s の表記も bandwidth の語も見つけられなかった。ただし同機が積むのは GB10 で、NVIDIA のデータシートは最大273GB/s と記載し、同じ GB10 を積む Lenovo と HP も273GB/s と書いている。ASUS のページに値が出ていないことを、機械の帯域が他社製品と違う根拠として読む必要はない。ただし GX10 固有の帯域値は本記事では確認できていないため、チップの公表値と同じであると断定もしない。

四つ目は、材料そのものが見つからない段階。NVIDIA の RTX Spark 公式製品ページは、本文と仕様表を確認した範囲では、メモリ帯域を示す数値も bandwidth という語も見つけられなかった。バス幅もメモリ速度も見つけられていないため、AMD の PRO 400 シリーズのように計算で補う道が無い。同じ「帯域の数字が手に入らない」でも、ASUS の場合とはここで事情が分かれる。

RTX Spark は買い方の段階も違う。2026年9月8日時点で NVIDIA の RTX Spark 公式ページに置かれている導線は購入ボタンではなく、入荷通知の登録 (Notify Me) である。OEM 各社が独自に予約を受けている可能性までは調べていない。

付け加えると、同じ NVIDIA でも GeForce の比較表はメモリ帯域を GB/sec で載せている。公表の有無は会社単位ではなく、製品ラインと搭載機メーカーの単位で分かれると見たほうが実態に近い。

以上はいずれも、確認したページの範囲で見つけられなかったという記録であり、各社が別の資料で公表している可能性までは調べていない。他製品の数値から推定して埋めることもしない。帯域の数字が手に入らない製品でも、容量・価格・在庫・保証・対応 OS は比較できる。

買う前に確かめること

「〜から」と書かれた価格は最小構成を指す。GMKtec EVO-X2 では、同じ Ryzen AI Max+ 395 を積んでいても 64GB 構成が347,999円、128GB 構成が566,999円で、日本公式ストアの表示価格に20万円以上の開きがある。どちらも1TB SSD 構成どうし、同一ストア・同一機種での比較で、2026年9月8日時点の表示価格である。Mac Studio の「〜から」表示も同じ読み方をする。金額だけを並べて比べると、容量の違いを機種の価格差と取り違える。

メモリは後から足せない。Minisforum は MS-S1 MAX のメモリを「LPDDR5x-8000MHz 256Bit(64G/128G|オンボード)」と記載し、HP は ZGX Nano G1n のメモリ欄に「オンボード」と書き、マウスコンピューターは DAIV CX-A9A60 のメモリを増設不可・スロット数0としている。確認したのは3機種で、すべての製品を調べたわけではないが、いずれも同じ実装である。

在庫と価格は店ごとに違う。DGX Spark は同じ日に、在庫なしと表示する店、法人限定と明記する店、在庫ありとして掲載される店が並んでいた。金額も店によって開く。1店のページだけを見て可否を決めない。

単体GPUのほうが向く場合

扱うモデルが 16GB 前後に収まるなら、話が変わる。RTX 5080 と GB10 の公表帯域には約3.5倍の開きがあると先に触れたが、この比が意味を持つのは、扱うモデルとコンテキストが 16GB の枠に収まっている間だけである。枠を超えた時点で単体GPUの VRAM だけではそのモデルを保持できず、退避を伴う実行になる。容量が足りている機械と足りていない機械で公称帯域だけを比べても、選択の材料にはならない。専用GPUの公表帯域が VRAM に対する値で、統合メモリ機のそれが共有プールに対する値である点も、比較を素直な大小関係にしない。

逆に、専用GPUなら帯域で上回ると一般化することもできない。公表値の並びでは、GeForce RTX 5060 Ti の 448GB/s は Mac Studio の M5 Max (40コアGPU 構成) の 614GB/s を下回る。なお RTX 5060 Ti には 16GB 版と 8GB 版があり、帯域はどちらも同じで容量だけが違うため、型番だけで選ばずに容量を確かめる。帯域で優位に立つのは上位の単体GPUに限った話であり、GPU なら常に有利という読み方は公表値からも支持されない。

実機で 16GB クラスの GPU と 128GB クラスの機械を突き合わせた結果はVRAM の境界を実測した記事に載せている。小型機に外付けGPUを足す形を検討するなら、OCuLink ドックを半年運用した記録も判断材料になる。

まとめ

ローカルLLM を動かす機械を選ぶ順番は、必要容量が先で帯域が後になる。扱うモデルが収まらない機械は帯域を比べる土俵に上がらず、収まる機械が複数残ってはじめて公表帯域と入手性の比較が意味を持つ。容量を購入時点で決め切る買い方である以上、この順番は入れ替えられない。容量の次に見るのは、使う予定の推論ランタイムがその機械の OS とチップに対応しているかである。そこを満たした候補の中で、公表帯域と価格と入手性を比べる。

公表帯域は同じ容量でも揃わず、共有プールに対する値か GPU 専用 VRAM に対する値かで対象も違う。数字はすべて各社の公表値で、当サイトは実測しておらず、生成速度の順位を示すものでもない。価格と在庫は2026年9月8日時点の表示にすぎず、店ごとに違う。

帯域の公表値を確認できない製品もあった。それでも容量・価格・在庫・保証・対応 OS は比べられるので、数字が1つ欠けたままでも買い方は決められる。

よくある質問

メーカーが言う「最大◯◯パラメータ」は各社で揃っているのか

揃っていない。前提の書き方が違う。NVIDIA は DGX Spark について、最大2000億パラメータのモデルを使った開発とテストのワークロードという枠で説明する。AMD の脚注は Ryzen AI Max+ PRO 495 について、量子化の前提と割り当て量を添えたうえで3000億超と書く。さらに AMD は、Ryzen AI Max+ 395 を採用した Ryzen AI Halo 開発者向けプラットフォーム (米 Micro Center 独占) について、最大2000億パラメータのモデルをローカルで実行でき、Windows と Linux に対応すると説明している。条件が書かれているかどうかで数字の意味が変わるため、そのまま並べて大小を比べる使い方はできない。

メモリは後から増やせるか

本記事で公式ページを確認できた HP ZGX Nano G1n・DAIV CX-A9A60・MS-S1 MAX はいずれも増やせない。メモリが基板に直付けされているため、容量を変えるなら機械ごと入れ替えることになる。一方でストレージ容量は機種によって構成が分かれるので、価格を比べるときは SSD 容量を揃えて見ないと、金額差の理由を読み違える。

OS は何になるか

系統で分かれる。GB10 を積む機械は NVIDIA DGX OS で、NVIDIA のデータシートにも Lenovo の製品ページにも同じ記載がある。RTX Spark の仕様表は対応 OS を Windows 11 としている。AMD の開発者向けプラットフォームは Windows と Linux への対応が説明されている。Mac Studio は macOS を搭載する。使う予定の推論ランタイムや周辺ツールが macOS に対応しているかは、系統を決める前に確かめておく。

参考資料

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